気が付くと、キーボードのスペースキーが長くなっている。 昔のキーボードでは普通のキー3つ分ぐらいだったのが、最近は4~5つ分ぐらいはある。 これはゲーミングキーボードぐらいで、お堅い業務用では関係ない話だったのだが、 いつの間にか、あの東プレの標準キーボードも長くなっているのだ。 なんでもスペースキーを長くしてほしいという要望が多かったらしい。 確かに英語キーボードに比べるとずいぶん短いし、英語を入力することが多い人や プログラマなんかはいいのかもしれない。 しかし、キーボードの幅を変えずにスペースキーを長くするということは、 犠牲者がいるはずで、無残にも無変換、変換キーは小さくなったうえに 外側に移動させられてしまっている。 自分のような古い人間は「変換は変換キーで」と体に叩きこまれているので、 この変換キーの移動は致命的だ。 日本語をローマ字入力する場合、母音の後に変換キーをたたくことが多い。 A, Eは左手なので特に問題はないが、U, I, Oは変換キーと同じ右手グループであり、 Uなんかは人差し指で入力した後に、親指で変換キーを叩くことになるが この変換キーの位置が外側に移動してしまったため、 U→変換キーだと、親指が人差し指の下に潜り込む形となり、 かなり不自然な指の動きとなる。これでは筋肉痛になってしまう。 世間の人は困らないのかなと思い、周りの人に聞いてみたところ、 普通は変換キーを使用せずに、スペースキーで変換しているらしい。 なるほど、世間の人にとっては変換キーは不要なキーだったのか。 不要なものが退化していくのは自然の摂理。親知らずと同じだ。 なので、最近は長いスペースキーになれるために、意図的にスペースキーで 変換するようにしている。 確かに慣れてくるとスペースキーのほうが快適に思えてきた。 が、そうなると寧ろ変換キーが邪魔だ。 いっそのこと親知らずのように抜いてしまいたい。